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鶴留 浩二; 時澤 孝之; 山田 哲治*; 長柄 収一*
JNC TY6400 2000-014, 39 Pages, 2000/05
本研究では、放射性物質及びその放射線による植物への影響調査を目的として、植物の遺伝的影響調査及び植物体中の放射線強度分布の測定手法の検討を行った。本研究では遺伝子研究のモデル植物であるシロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)を用いて室内実験を行った。尚、本研究は先行基礎工学研究分野に関する研究テーマとして、平成9年度から平成11年度の3年間、岡山大学農学部応用遺伝子工学研究室の山田哲治教授と共同研究で実施したものである(平成9年度は客員研究員)。(1)A.thalianaの遺伝子影響は、鉱さい土壌で生成させたA.thalianaからDNAを抽出しカルコン合成遺伝子及びトランス桂皮酸酵素遺伝子についてシークエンス解析した結果、解析範囲内での遺伝子変異は認められなかった。(2)放射線強度分布の測定手法の検討は、鉱さい土壌で生育させたA.thalianaについてX線フイルムとイメージングプレート(IP)を用いて解析した結果、2手法ともに植物中の放射性物質濃集部位を確認できなかった。本研究により、今後の植物影響評価の基礎となる遺伝子解析操作に関わる一連の手法を習得することができた。